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地盤調査

私たちが通常生活している地面の下は直接目にすることができません。しかしながら、その種類は実に多様な顔と性格を持っています。海や川の底で作られた粘土、火山で作られた火山灰・ローム、地下深いところで作られた石など、様々な特徴を持っています。 地盤の硬さもその生い立ちと同様に様々です。山岳地のようにとても硬い地盤もあれば、まるで豆腐のように柔らかい地盤もあります。豆腐のような柔らかい地面の上に重い建物を建てると豆腐が潰れ、その上に載せた建物は傾いたり倒れたりしてしまいます。

「地盤調査」は、地面の下が軟らかく建物を建てる際に問題となる「不良地盤」なのかどうかをあらかじめ確認し、建物を建てた後で建物が傾いたりしないようどのような手当が必要なのかを決めるため、必要な情報を集めることを目的として行われます。しかしながら、地面の下は地上からは見ることができませんし、地盤全部を掘り起こしたりして直接地盤を確認することは現実的に不可能です。

「地盤調査」は、地盤に関する人類の知識と経験を基に現地の地盤の状態を大まかに推定し、その一部で実際に孔を掘って地面の中を部分的に確かめたり、棒を突き刺して硬さを測ったりすることによって、地面の下がどのくらい硬いのかを調べる科学的方法がとられています。

地盤調査の方法はこれまで数多くの手法が開発されています。このうち住宅を建てる際の地盤調査の方法は、建築基準法に関連する国土交通省の告示にて大まかに規定されています。その一例を下表に示します。 地盤調査の手法は、建てようとしている住宅の大きさやその不良地盤の広がりや特長によって手法を選定し、コストや工程などに配慮して調査位置や数量を調整して実施します。
住宅を建てる際の地盤調査の概要
調査試験方法方法の概要分かることコスト
スウェーデン式
サウンディング試験
スクリュードリル付ステンレス棒を小さな力で地盤にゆっくり突き刺す試験。 地盤の概略の硬さ 安い
ボーリング試験
(標準貫入試験)
円筒を大きな力で地盤に叩き込んで土を採取する試験。 地盤の硬さ
地盤の性質
やや高い
土質試験 地盤の一部をそっくりそのままくり抜いて室内に運び、押し潰すのに必要な力を精密機械で測る試験。 地盤の詳細な硬さ
地盤の詳細な性質
高い
平板載荷試験計画されている建物と同じ重さを地盤にかける試験。 地盤の詳細な硬さ 高い